【観劇レビュー】劇団四季『美女と野獣』2025年6月29日マチネ|佐久間ビースト×五所ベルの相性抜群!新バベットにも注目

劇団四季ミュージカル

2025年6月29日、舞浜アンフィシアターで上演されているミュージカル『美女と野獣』マチネ公演を観劇しました。この日は佐久間仁さん演じるビーストの“進化”を体感するとともに、私が初見の村俊英さんがコッグスワース、さらにデビュー3日目の堀江美月さんによる新バベットも登場する、まさに“今だけ”の特別な公演。キャストの魅力がぎゅっと詰まったこの日の舞台を、3つの視点から振り返ります。

2025年6月29日マチネ出演キャスト🌹🐾

メインキャスト

ベル:五所 真理子
ビースト :佐久間 仁
ガストン:大家 征也
ルミエール:大木 智貴
コッグスワース:村 俊英
ミセス・ポット:遠藤 珠生
バベット:堀江 美月
モーリス:澁谷 智也
ルフウ:宮野 蓮
マダム・ブーシュ:河村 彩
チップ:浅野 花

アンサンブル

男性アンサンブル

1枠:山口 優太
2枠:水原 俊
3枠:鍛 頌介
4枠:史 門
5枠:太田 知圭
6枠:杉窪 志為
7枠:斉藤 太一
8枠:辻 雄飛

女性アンサンブル

1枠:原田 美欧
2枠:平綿 アンナ
3枠:曲山 紗更
4枠:石村 知幸
5枠:宮澤 聖礼
6枠:上田 侑
7枠:戸田 鈴
8枠:北中 芽佳

佐久間仁さんのビーストがさらに深化|不器用な優しさが繊細に伝わる演技に注目

佐久間仁さん演じるビーストは、先週のデビュー時からさらに深みを増していました。印象的だったのは、感情が爆発してベルを荒々しく扱ってしまった直後に見せる「はっ、やってしまった…」という演技の細やかさです。反省するような目線や動きがとても自然で、観る側にビーストの内面の葛藤がリアルに伝わってきました。

狼からベルを助けるシーンでは、まるで壊れ物を扱うように、そっと彼女を安全な場所へ移す所作がとても優しく、胸を打たれました。こうした所作の変化から、ビーストというキャラクターの“変化の芽”が見えてきて感動します。

「愛せぬならば」は前回よりさらに伸びやかで、吐息まじりの歌声がまるで独り言のように響き、心に染みわたるような一曲に仕上がっていました。ビーストの不器用な思いがそのまま旋律にのって届く、そんな歌い方でした。ロングトーン終わりの叫びも、心の叫びを表すように激しめでした。

また、今回席が近かったこともあり、佐久間さん(186cm)と五所真理子さんとの身長差がより鮮明に見えました。まるでアニメのビーストとベルがそのまま舞台に降り立ったかのようなビジュアルで、視覚的にも説得力のある美しいシルエットでした。もう本当に『美女と野獣』そのものだった…

五所真理子さんのベルが圧倒的完成度|利発で包容力ある“本物のヒロイン”

五所さんのベルを観たのは、2年ぶりぐらい…?最近平木さんが多くて、本当に久しぶりの五所ベルだったのですが、今回改めて感じたのは、やはり五所さん完成度の高い!舞浜開幕前からベルやってるのに、まだまだ進化してる!!アニメ版『美女と野獣』のベルといえば、知的で芯があり、どこか品のあるヒロインという印象が強いですが、五所さんのベルはまさにその理想像をそのまま舞台に描き出したかのようでした。。。

特に目を引いたのは、セリフや所作ににじむ利発さ。どのシーンでも堂々とした態度を崩さず、落ち着いたトーンで場面を引っ張っていく姿がとても自然でした。歌唱面でも安定感は抜群で、高音も低音もクリアに響くその声に、会場全体が引き込まれていくようでした。

また、佐久間さん演じるビーストがわたわたと戸惑っているときに、まるでお姉さんのようにリードしている雰囲気も素敵でした。不器用なビーストと聡明なベル。そんな関係性が舞台上で丁寧に築かれていて、二人の対比がより一層ドラマチックに感じられました。

村俊英さんのコッグスワース初見|重厚感ある“新しい時計像”!

この日が初見となった村俊英さん演じるコッグスワース。最近『美女と野獣』全然観に来ていなかったので、初登場からだいぶ経ってしまった…キャスティング時には「年齢的にどうなんだろう?」と正直思ったのですが、雲田さんやワイスさんとは全然違う厳かで素敵なコッグスワースでした!

雲田さんのチャーミングなコッグスワースとは対照的に、村さんは落ち着いた品格と重厚感を前面に押し出したアプローチ。厳格で真面目な“時計”としてのキャラクターをしっかりと成立させており、場面を引き締める存在感が光っていました。

また、佐久間さんとの絡みでは、ふと「これはフィーバスとフロローでは!?」と思わせるような組み合わせに胸が熱くなりました。2022年『ノートルダムの鐘』(横浜公演)を思い出さずにはいられない…(とてつもなく通った)

堀江美月さんバベットがデビュー間もなく安定感抜群|“新しいバベット像”に注目

2025年6月28日にデビューしたばかりの堀江美月さんが、この日もバベットとして出演されていました。デビュー2日目!これまでの小川美緒さんや朴悠那さんとは一味違い、まず目を引くのはスラリとした高身長とキリッとした顔立ち。どこかクールな印象をまとった“新しいバベット”という雰囲気を感じました。

デビュー2日目とは思えないほどの安定感で、セリフや立ち回りにも一切の不安を感じさせません。
ルミエールを起こすシーンでは、甘えるような口調ではなく、さっぱりとしたトーンで呼びかけており、これがまた新鮮。観客の目を引く存在感があり、今後もっと進化されていくのが楽しみです!

おわりに

今回の『美女と野獣』、本当に見てよかった…!
佐久間仁さんのビーストがどんどん進化してて、前回よりさらに繊細で、特に「愛せぬならば」はため息出るほど良かったです。そして、五所ベルの完成度たるや!あの利発な感じ、安定感、包容力、もうアニメのベルそのもの。大人ビースト×お姉さんベルの構図が、めちゃくちゃハマってました。

さらに村さんのコッグスワースには「おお…!」と心の中で拍手、堀江さんのバベットは「えっ、3日目なの?」って疑うほどの存在感。キャストの変化があるからこそ、同じ作品でも何度でも観たくなる。劇団四季ってやっぱりすごいなぁ…と実感した公演でした。

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